静寂

風や虫の音色だけでなく、光も少しずつ秋めいてきた。haruka nakamuraさんがゲストで出ているラジオをポッドキャストで聴いた。ちょっと前に放送したもの。「誰でもできる演奏が沈黙」という話がよかった。誰もいないときの静けさと違う、祈りのときの静寂がもたらす、繊細で美しい音楽。

とんぼの影

風が吹いて葉のすれる音が響き渡るなかを歩いていたら、数匹のとんぼの影が地面を楽しそうにさっさっと行ったり来たりしていた。空を見上げたら、少し遠くを飛んでいた。

ピダルソ

ピアノのインストだとharuka nakamuraさんの曲をよく聴いている。なにがきっかけだったかは忘れてしまったものの、harukaさんの曲は、いつのまにか日々の生活のなかで身近な音楽になっていた。それから、韓国の作曲家のPidalsoピダルソさんという人の曲も、ちょっと前にYouTubeで知ってからよく聴くようになった。目が覚めてしまった夜更けに馴染むような、繊細なピアノの音色。最初は確かジブリ曲のピアノカバーを聴いたんだったと思う(日本の映画が好きなのか、YouTubeでは日本のアニメのサントラのカバーも多く、親しみ深い)。単純にジブリ曲をカバーしたのと違って、それはピダルソさんの世界でもあった。彼女の世界を通して奏でられていた。その世界に惹きつけられるものがあり、もっと知りたいなと思って、オリジナル曲も聴くようになった。彼女について日本語だとあまり情報がないから、よくはわからないけれど、まだそんなに曲を出しているわけでもなさそうで、発売されているアルバムはそのジブリのものを含めて二枚だけみたいだ。

しゃぼん玉

夕陽に照らされた一本道を、一つのしゃぼん玉が横切っていくようにふわふわと飛んでいた。

カブトムシ

風の吹いていた朝の公園で、木漏れ日がきれいだなと思っていたら、足元に、ひっくり返ってうまく動けなくなっている一匹のカブトムシがいた。こんなとこにもいるんだな、と驚きつつ、もとにもどしてあげたら、陽気な足音でも響きそうな軽快な足取りで近くの木に向かって歩いていった。ここはどこだろう、というためらいもなく、一直線で、早くお家に帰るんだ、という強い意思を背中に漂わせながら帰っていった。